水没しない高台式の都立公園を中川土づくりの里の覆蓋上部に整備

中山信行が初当選の当初から大きな課題として挑戦してきたのが、都の下水処理施設である中川水再生センターの隣地にある下水道局の「土づくりの里」の問題です。

かつては日立製作所亀有工場が1937年頃から生産活動を展開していたところ、1974年に工場が操業を停止し、その跡地に、UR公団住宅、中川水再生センター、「土づくりの里」などが建設されました。

なかでも、「土づくりの里」は下水道工事を行う際に、搬出された土砂に石灰などを混ぜ、液状化しにくい性質の土砂に改良して埋め戻し時に使うための建設発生土改良事業を行う施設です。東京都的には必要不可欠な大切な公共施設ですが、地元・足立区、とくに施設周辺の住民の方々にとっては、風が強い時などには、周辺の家屋に土埃をまき散らす、いわば迷惑施設の印象が強い状況にあります。

都は当初、この施設の設置・稼働を暫定的なものと地元に説明してきた経緯があり、地元の周辺住民や足立区当局からは、暫定的という言葉のもつ意味、具体的な期限の明示などが強く求められてきました。

しかし、都内全体・各地の開発は進み、私が都議会議員となった2005年段階では、他所への移転はほぼ絶望的な様相を呈していました。

それでは、地元周辺住民の方々の日々の迷惑・被害はどうするのかということであり、下水道局も防砂林などを整備して被害の軽減に努めましたが、抜本的な解決には至りませんでした。

そこで、私・中山信行は、土づくりの里の永続化を都が足立区や地元周辺住民の方々にお願いする意向であるのなら、地元のご理解を得られるような解決策を提示するよう強く求めました。

そうした経緯の中、4haほどある土づくりの里に蓋(ふた)をして、その上部を都立公園とし、隣接する中川水再生センター奥上部に展開する中川都立公園A地区と同じ高さとする案を、下水道局が提示し、私・中山信行が地元都議として、微力ながら、地元町会・自治会の方々への説明の際の仲介の役割なども果たしながら進んでおりました。

そうしたところ、地元住民の方々の高いご見識のもと、地元住民からの要望への前向きな対処を条件に、覆蓋化案への了承が得られ、添付のような工事計画と進んだ次第です。

折しも、地元合意後の一昨年2019年には台風19号が首都圏を襲い、利根川水系の支流である一級河川の中川も、民主党政権による工事中断から奇跡的に完成が間に合った八ッ場ダムなど活躍により、溢水の危機を免れるという出来事が発生しました。数万人の規模で、周辺住民の方々が高台式の都立公園に垂直避難できる機能がより充実されることとなり、その早期の完成が急がれるところであります。

私・中山信行は、足立区の大谷田・中川の周辺地元住民の方々の高いご見識に改めて深く敬意を表するとともに、その後以降に沿う覆蓋化、高台式都立公園の整備が進みますよう、かかわりを持った地元都議として、誠意ある取組を続け、計画の円満、円滑な実現に、今後も努めて参りたいと決意するものです。

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