足立区で避難準備情報が発令されました。本日の晩は、公の避難施設、または、高台の知人宅、または、2階できれば3階以上の知人宅などのお部屋に避難をしてください!

歴史上最大級の台風19号が首都圏を直撃する可能性が高まっています。本日12日(土)の午前7時30分、足立区の災害対策本部では、区内全域への「避難準備情報」の発令を決定しました。避難準備情報とは、避難に時間がかかる高齢者や障害者などの「災害弱者」の方々に早めの避難を促すために、自治体が避難勧告や避難指示に先だって発令するものです。経験したことのない強さの風、大量の雨が予想されていますので、河川の溢水に備え、高台にあるご親戚や知人の家に避難するか、12日(土)の晩、そして、状況によっては明日13日(日)の晩も、足立区が用意する自主避難場所のほか、2階、できれば3階以上のお知り合いのお部屋などに避難して頂くことをお薦めします。

雨の点で心配されるのは、線状降水帯の発生です。

平成27年9月の関東・東北豪雨では、9日から11日にかけて鬼怒川流域に線状降水帯が発生し、茨城県で15人、栃木県で3人、宮城県で2人の、計20人の死者。全国で負傷者82人、住宅の全壊81棟、半壊7,090棟、一部破損384棟、床上浸水2,523棟、床下浸水13,259棟、非住家被害1,722棟となったと言われています。

こうした線状降水帯のような大量の雨量が、今回の台風19号によって荒川流域を襲った場合、足立区内を流れる荒川、中川、綾瀬川に影響を及ぼす可能性があります。現に、平成27年9月の関東・東北豪雨でも、線状降水帯の発生場所が荒川上流ではなかったにもかかわらず、平成27年9月の関東・東北豪雨では、埼玉県草加市内の綾瀬川の谷古宇水位観測所では、4日18時に指定水位、20時には警戒水位を超え、5日4時にピーク水位3.86mを記録しました。

現在、埼玉県内の荒川流域では、洪水調節容量3,900万㎥の荒川第一調節池が平成16年に完成しており、荒川上流域での溢水が調節池下流域に及ばないようにするための対策が講じられています。しかし、万全のためには更なる対策が必要であり、全体事業費として約1,670億円、事業期間として2019年度~2031年度の約13年間で、荒川第二・三調節池の整備が進んでいます。この二つの新たな調節池の治水容量は 約5,100万㎥(第二:約3,800万㎥、第三:約1,300万㎥)に及んでおり、スーパー堤防化の進展とともに、大きな治水効果が期待されています。東京都も治水効果を得る地域として、全体経費の21%となる約350億円(埼玉県は全体経費の9%となる約150億円)という高額の負担を投入しており、私自身、予算特別委員会で都が出費の負担を事業の完成まで継続する求めています。

しかし、当面は、台風19号ほどの巨大台風の場合、都民、足立区民の自主避難行動によるご協力が必要であり、12日、13日の二晩は、2階、3階以上のお部屋でのご就寝が必要です。または、鉄道の運転取りやめが予定されていますが、海抜としての高さが得られる知人宅への避難が必要です。

集合住宅の一階にお住まいの方は、2階や3階以上の知人の方にご協力を求め、ご就寝時間だけでも身を寄せてお休み頂けるようお願いしてみてください。特に、お年寄りの方は、そうしたご努力を予めとって頂きますようお願い致します。

何かあれば、足立区役所に災害対策本部が設置されていますので、午前8時から午後8時までは、「お問い合わせコールあだち」、電話番号:03-3880-0039、ファクス:03-3880-0041にお電話ください。つながらない場合は、代表電話:03-3880-5111にお電話してみてください。

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