コロナに立ち向かう経営者(タクシー会社)の方からお話を承りました
11日(金)、ご紹介を頂いて、都内の老舗大手のタクシー会社を訪問し、経営者の方からコロナ禍のご苦境の内容とその打開に向けたご提言を承りました。
今年、3月で営業収入は3割強の減、その後、4月・5月は6割強の減となり、ようやく7月・8月で5割弱の減まで回復。一安心かなと思い始めていたところに来ての、11月・12月の第三波の襲来です。公的なコロナ融資、雇調金や劣後ローンの活用、税納付の緩和や金融支援などによって、倒産や廃業を回避し雇用を守ってきた各社のご努力が、風前の灯状態になり始めています。
さらに、昭和41年当時の物価を100とした場合の価格変動で、タクシー料金が、まさに「優等生(※)」の低料金を維持しているという事実も、改めて教えて頂きました。
※路面電車11.3倍、バス10.5倍、JR6.8倍、私鉄6.3倍、地下鉄5.6倍に対し、タクシーは4.2倍とのこと
加えてコロナ以外でも、公共交通として、交通弱者一人ひとりの身体状況などのニーズに応じたサービスを提供できる優れた特徴を誇りながら、タクシー券などの福祉サービス内容が都内でも自治体ごとに異なるなど、公共交通の位置づけにもとる課題があります。
さらに、キャッシュレス支払いが半数に達する中、カード会社等に支払う手数料が数%に及ぶ現状も、ボディブローのように打撃を与えているとのことです。ビッグデータを商品化するネットワーク会社に対する情報提供料を制度すべきとのご主張も深く感銘しました。
利益率が2%という体質の中、手数料負担の増大はさぞかし手痛いことでいらっしゃると思います。
サービスの進展を可能にしている陰の努力に光を当て、持続性を確保していくことが、政治の役割だと感じた次第です。
このほか、コロナを乗り越えた後を見据えた料金体系の見直しに関するご提言も伺うことが出来ました。しかし、そこまでたどり着けるかどうか、まさに背戸際に至っています。
まずは、病床・人材の両面にわたる医療体制の強化を図り、併せてGoToなどの適正運用など、感染防止が最優先です。その上で、日本社会の反映を長く支えてきた優れた公共サービスが、今後も末永く継続していけるよう、支援の充実に努めたいと思います。
足立区にも数多くの優れたタクシー会社さんが存在します。皆さんに今後もご活躍を頂くために、中山信行も頑張ります!