この次の首相会見にぜひ期待しいことー再延長に際してー
2020/5/6
5月4日に安部首相の再延長会見がありました。
せっかくの首相会見です。もう少し具体的な発信内容を含めて頂いた方が良いと、多くの方が感られたのではないでしょうか?100人を超える退院者の状況が続いており、その水準を下回る新規感染者数とする必要があること、レムデシビルを今月中に承認すること、アビガンの新型コロナウイルス薬としての承認も今月中を目指すことなどが具体的な発信内容でした。しかし、これだけでは「再延長」には見合いません、首相会見にありましたとおり、近々、14・15日にもぜひ再会見を設定していただいて、積極的な発信をお願いしたいと思います。
以下、あくまで、例示ですが、具体的な内容をご準備頂きたいと思います。
① 初期のアビガン、中等症のレムデシビル、重篤状態でのアクテムラ(抗リューマチ薬)などの必要数(副作用などの恐れも考慮に入れたうえでの必要患者数)をど生みこんでおり、必要とする場合にストレスなく投薬できる状態をいつまでに達成するのか。
② アビガン、レムデシビルについては妊娠を期待している男女には向かないなど、催奇性などの副作用が懸念されており、投薬できない患者いる。アビガン、レムデシビルを利用できない患者向けの治療法を、他国での治療例を参考に分析し、いつまでに日本としての対応を打ち出すのか。
③ イベルメクチン(ノーベル賞受賞者の大村 智・北里大学特別栄誉教授が開発した抗寄生虫薬でアフリカを中心に5億人への投薬で安全性が確認済み。海外で新型コロナウイルスの増殖を抑える効果が報告されている。)の承認の目安
④ オンラインでは5月8日から入金が始まっているとされる持続化給付金申請で、オンライン申請が困難な事業者に向けた支援を行う市区町村・士業団体などへの国の支援策
⑤ 自民・公明・野党5党で具体案の内容が異なるコロナ禍で滞り負担となっている家賃助成の方針の確定と実施時期(下記に追記あり)
⑥ 感染防御と経済活動の再開との両立に不可欠な高換気機器の導入支援策の方針確定と実施時期の明示。合わせて、飲食店等での感染防御と営業再開の両立を支援する国制度の方針の明示
⑦ 感染防御と経済活動の再開を図る段階に移行するための全国的な指標(出口戦略)の明示と個々の自治体が打ち出す指標への国としての承認意志の明示
⑧ 新たな段階に移行する際に再開する学校・保育園等に対する必要とされる教員などの人員増を補うための国としての支援方針の目安と実施時期
⑨ 新型コロナウイルス感染症がインフルエンザと同じように、今年の冬から季節性の感染症となることを今から見据えて、ウイルスの無害化過程を含めて、PCR検査作業の負担感を図り、他国のような作業の無人化・大量処理化への移行を打ち出すこと。
などです。ほかにも当然あります。
一国の首相だから「手堅い発言しかできない」と考えるのは、原稿を担当する役人の発想です。一国の首相だからこそ、どの場面でリーダーシップを発揮したのかを、分かりやすく発信するべきです。信頼感が違ってきます。
「会見に間に合わない」ではなく、間に合わせることも、手腕の一つです。一部であっても、次の会見では、はっきりとした言及を期待したいと思います。
なお、国の家賃助成は、報道によれば、自民は助成金と融資、公明は家賃補助を行う自治体への助成、野党5党は政府系の金融機関による肩代わりの3種の案となっています。あくまで私見ですが、手前味噌ながら公明の案が実いつ実現できるのかという点で一番、即効性があると思います。国の直接補助を伴う制度では関係機関の事務量が膨大になり、即時性は期待できません。政府系金融機関による肩代わりは結局は融資であり、今後発生する家賃への対応としては納得できますが、すでに発生する債務としては、負債が増すだけであり、企業側の歓迎は得にくいと思います。加えて、新法整備であれ、現行法の改正であれ、法整備が必要であり、時間がかかり過ぎます。野党5党も独自案には拘らないとのことなので、より望ましい形に収束することを期待しています。
いずれにしても、「〇〇の予算を付けた」「〇〇するよう指示した」的な発言では、役人のアリバイ作り的な発言そのままのような印象しか受けません。予算を付けてもなかなか実現しないことはコロナ関連でも沢山あります。事態の打開を阻んでいる壁の突破にどう手を打っているのか、これを国民は求めています。国民の信頼を得られれば、事態打開へのスピードが違ってきます。
都議会としても、コロナ禍に打ち勝つ意欲や希望を、より多くの都民の方に抱いて頂けるように、さらに全力で頑張ります。